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よくあるご質問

「ホウケイ酸ガラスの特徴」などについて、これまで多くの質問を頂戴しております。
お寄せいただいたご質問の中から、特に多かったものと、その回答を掲載いたします。

理化学用ガラスと、普通のガラスの違いについて教えてください。

理化学用ガラスと、家庭でご利用されている普通のガラスとの最も大きな違いは、その組成にあります。
両者を比較した場合、一般的に理化学・医療用ガラスに用いられているホウケイ酸ガラスは、耐熱温度・耐熱衝撃度も高く、化学的耐久性を高くするため酸化ホウ素(B203)を含んでいます。
一方、窓ガラスなどに用いられるガラスは、アルカリ分が多く含まれており、熱膨張係数が高いため、急激な温度差が生じるとアルカリ分が溶け出したり、割れてしまうことがあります。
また、耐水性もホウケイ酸ガラスに比べ劣ります。

代表的なガラスの組成と性質
種類 組成(%)
SiO2 B2O3 Na2O+K2O AI2O3
ホウケイ酸(DURAN® 81 13 4 2
石英ガラス 100      
ソーダライムガラス 70〜73 - 1〜1.8 13〜15
ホウケイ酸ガラスには、どのような種類があるのでしょうか。

ガラスは、JIS規格(日本工業規格・JIS R-3503)において、線膨張係数とアルカリ溶出量により、ホウケイ酸ガラス-1、ホウケイ酸ガラス-2、ソーダ石灰ガラスに分けられています。

従って、ホウケイ酸ガラスは2種類に大別される事になり、DURAN®はホウケイ酸ガラス-1に属します。
線膨張係数とアルカリ溶出量の関係は以下の表をご覧ください。

JIS R-3503 化学分析用ガラス器具についての品質等級
等級 線膨張係数 アルカリ溶出量(mg)
ホウケイ酸ガラス-1 3.5・10-6・K-1以下 0.10以下
ホウケイ酸ガラス-2 5.5・10-6・K-1以下 0.20以下
ソーダ石灰ガラス 9.5・10-6・K-1以下 2.00以下
ガラスの歪(ひずみ)について教えてください。

ガラスの歪とは、ガラスの加工時に部分的に熱を加えた状態から、歪のことを配慮せずに簡単(急激)に冷却することで生まれます。 従って、歪を取るため、全体に十分な時間をかけ、冷却するアニール過程が必要です。